「何にもできないときの、自分のトリセツ <中編>」

クスノキの写真

<前編>では、「強制終了」前後の、仕事を休むことに対する自分の考え方の変化についてお話ししました。
今日は、「今の私だったらこのように対応しています」という、急に何もできなくなってしまった自分に対する「トリセツ(取扱説明書)」のお話です。

「トリセツ・その1」 自分の『あり方』をしっかりと見つめる

「病気になって仕事を休んでも、自分の存在価値は変わらない。」
一番大切なことは、自分の『あり方』をしっかりと見つめること。
つまり、仕事を休むことに対する『罪悪感』『不安・恐怖』『自分責め』など、すべて自分自身が作り上げてきた『思い込み』から、考えを一旦切り離します。

「病気になっている自分」と「仕事を休むことに罪悪感を持っている自分」とは、本来、別物です。これが一緒(重なり合っている)になってしまっていることで、「病気になるのは悪いこと=休むことは悪いこと」という思考を作り出しています。自分の体が何かしらのサインを出して、単に病気になっているのに過ぎないのです、本当は。

「病気になって仕事を休んでも、自分の存在価値は変わらない。」

この前提が定まっていれば、病気が治るまでの焦りがなくなり、じっくりと治療に専念しようという気持ちが湧いてきます。

私の休職期間は約1年弱に及びましたが、急な体調不良やインフルエンザ等、1~2日間から1週間程度の短期のお休みであっても、この考え方は通用すると思います。だって、今回のお休みの間でも、落ち着いて休養に専念できたのですから。

言いたいヤツには、言わせておけ!

病気が治って職場に顔を出した時、同僚や上司から何か嫌味を言われる…。そんなことが、過去にあったかもしれません。私も、腰痛で1週間休んだ後に言われた記憶があります。
でも、大丈夫。そんなことをいう人は、あなたがうらやましくて仕方ないんです。本当は自分も休みたいのに、あなたに先を越されてしまったから!! だから、心配しなくて大丈夫ですよ。

さて、「あり方」が定まると、今度は「やり方」が決まってきます。
この続きは、次回<後編>にて。

投稿者プロフィール

末広 康三
末広 康三
 <すえひろ・やすみつ>
 現役の公立小学校教師。神奈川県生まれ。これまで2,000人以上を直接指導。
 40歳代後半、家庭では自身の子どもの不登校を経験し、仕事では「うつ」を発症。職場復帰後、大塚あやこ氏が提唱する「ビリーフリセット心理学®」と出会い、関心のあった「心のしくみ」についての学びを深める。
 現在、小学校勤務と並行して、『心理の視点を取り入れて<問題>を俯瞰し、見つめ直してみる』という手法を教育・家庭・仕事に生かすべく、現場での実践や学習会・講演会などを行っている。
 ・ビリーフリセット®シニアアドバイザー
 ・企業研修ファシリテーター
  (一般社団法人ビリーフリセット®協会 認定)

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