子どもたちは、夏休み。
大人(親)たちは、
普段通りに仕事や家事に行きますが、
お子さんは、家にいる時間が長いです。
そのため、
・お子さんがしていることが気になる
・自分の代わりに頼み事をしたくなる
ことも多いのではないかと思います。
そんな時に、
お子さんに声を掛けたら、
否定的な反応が返ってきた…。
それに対して、私たち大人は、
どんな対応をしているのでしょう?
子どもがキツイ返しをしてくるのには、
実は、大人側の意識の持ち方や言葉のかけ方に、
次のような要素が見られるからなのです。
「どうして?」「なんで?」が、子どもの拒否反応を引き出してしまう
ビリーフリセット®アドバイザー/コンダクターの末広康三(すえひろ やすみつ)です。
大人(親)からの声掛けに対して、
お子さんから、
「うるさいなあ。」
「やりたくない。」
などという反応が返ってきた時の、
ご自分の返答を思い出してみてください。
「どうして、△△しているの!?」
「なんで、△△しないの!?」
多くの場合、
このような言葉掛けをしていませんか?
すると、お子さんからの返答は、
「何だよ! うるさい!! あっちへ行け!!!」
「知らない! 面倒くさい!! ウザイ!!!」。
ここから言葉の応酬が始まり、
互いに嫌な気持ちになる。
というケースが多いのではないでしょうか。
大人(親)が発する
「どうして?」「なんで?」
という言葉は、
<それをやらない・できない『理由』>
を尋ねている(と思っている)のに、
子どもの側からすると、
「どうして?」「なんで?」
という言葉には、
<やらない・できないことへの『叱責』>
という意味を感じてしまうからなのです。
同じ言葉なのに、
このすれ違いが、なぜ起きるのか?
原因を探ってみましょう。
根底にあるのは、「私を認めて!!」
大人(親)は、今の生活を維持するため、
暑い中でも、精一杯働いています。
それなのに、
子どもたちは夏休みで家にいる。
・給食がないから、昼飯の支度をしなくちゃ!
・自分だって、子どもみたいに休みがほしい!!
・暇があるのだから、家事を手伝ってよ!!!
などなど、
自分はこんなにがんばっているのに、
・報われない
・認めてもらえない
と、強く感じています。
でも、そのことが言えなくて、
その気持ちを心の奥底に抑え込んでいます。
なのに、お子さんは、自分の時間を
自分のやりたいように過ごしている。
それが目に留まると、
自分が押さえ込んでいた気持ち
(これを、「地雷」と呼んでいます。)
に触れてしまい、
「私の地雷」が暴発するのです。
つまり、その裏には、
・(親として)□□すべきだ。
・(親として)□□しなければならない。
という<ビリーフ(思考)>が潜んでいるので、
ここに照準が合うと、
即座に反応してしまいます。
「私がこれだけがんばっているのに、どうして分かってくれないの!?」
と、自分が押し隠してきた気持ちが疼いて、
<攻撃は、最大の防御>とばかりに、
相手を責め立てるような言葉づかいになるのです。
逆に、子どもの側からすると…。
自分は何も悪いことはしていない、
と思っているので、
「どうして?」「なんで?」
という言葉が聞こえると、即座に
・文句を言われる
・責め立てられる
・自分を否定されている
ような気がして、身構えます。
そして、自己防衛本能が発動し、
自分を守るために強い口調、
相手を刺す強い言葉を発するのです。
こちらの場合も、
その環境の中で自分を守るために身に付けてきた
<ビリーフ>のなせる技、だともいえます。
まず、自分の思い込みを緩めよう。大丈夫!!
大人(親)は、
子どものことがとても心配になります。
でも、子どもには子どもなりの
考えや思いがあるのも事実です。
双方の思いや受け止め方が違っているため、
それがもとで言い争いになります。
互いの心証をさらに悪くする、
という悪循環に陥ることにもなりかねません。
正直なところ、私もかつては、
同じような対応を繰り返してしまいました。
ですが、
<心の仕組み>を学ぶようになり、
大人(親)自身が落ち着くことで、
自分自身の思い込みを緩めることで、
子どもへの対応を変えていくことができる、
と気づきました。
今では、次のような声掛けをするように
心掛けています。
「○○しているのは、どうしてなの?」
「○○できないのは、何でなの?
(何か、理由があるんだね?)」
「どうして?」「なんで?」を文末に持って来る
ことで、
・○○している(○○ができない)『理由』を聞きたい。
・あなたのことを心配しているのであって、責めているわけではない。
ということが、明確に伝わるようにしたのです。
そうすると、
「分かった。今度は気をつけるよ。」
「今、ゲームの途中。終わったら、やるよ。」
などと、
素直に言葉を返してくれることが多くなりました。
子ども自身が、
・叱られる
・文句を言われる
・自分を否定されている
などと、身構えなくてよいと気づければ、
きちんと反応してくれます。
同時に大人(親)も、自分が
駄目になる・否定される・無駄になる
と思い込まなくていいのです。
もし、いつも(?)の調子で、
「どうして?」「なんで?」
が口をついて出てしまったら、
・○○している(○○ができない)『理由』を聞きたい。
・あなたのことを心配しているのであって、責めているわけではない。
と、正直にお子さんに伝えてください。
その時は、「えっ?」という
表情を浮かべることでしょうが、
あなたの真意はきっと伝わると思います。
今回の記事で少しだけお伝えした、
<ビリーフ(思考)>についての話題は、
いずれ別の機会で触れることにします。
投稿者プロフィール
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<すえひろ・やすみつ>
現役の小学校教師としてバリバリと仕事をこなしてきたが、ある朝、突然動けなくなり「強制終了」を体験。職場復帰後、友人経由で転送されてきた「とあるブログ」をきっかけに自己探求に目覚め、「心のしくみ」についての学びをスタートさせる。
現在、小学校勤務のかたわら、これまでの経験を活かし、[心のしくみ]や[人としてのあり方・生き方]を先生・保護者・子どもたちに伝えていきたい」という願いを実現すべく、カウンセラー・セミナー講師を目指し修行中。
詳しいプロフィールはこちら。
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